基礎知識

だまされないために知っておきたい:おまじないで血圧を下げる方法

 

健康診断の受診者の中から、血圧が高かった人だけを選び、

減塩指導をして再度血圧を測ると

とても高い確率で、その集団の血圧の平均値は下がります

 

減塩指導の効果が出るから、ではありません。

 

減塩指導はなくても、

おなじないをかけただけでも下がります。

実は何もしなくても下がります。

 

その理由は図1のように説明できます。

 

 

1回目の測定で血圧が高かった人の中には

いつも高い人

いつもは正常だけれどこのときたまたま高かった人という

2種類の人が含まれます。

 

この集団で2回目を測定すると

いつも高い人は高いままですが、

いつもは正常の人は、1回目たまたま高かっただけで、

2回目は正常に戻り、1回目より低くなります。

そのためこの集団の全体の平均値は

1回目より2回目のほうが下がります

 

これは疫学の専門用語で

「平均への回帰」という現象です。

 

このような現象があるために、

研究を行う場合には必ず、

何も介入を行わない「対照群」をおいて、

「対照群」に比べて「介入群」がどの程度効果があるのか、

比較しないといけないんですよね。

 

健康番組を見ていたら、対照群をおかずに、

血圧の高い人に、何かの食べものを食べてもらって

もう一度測ると、血圧が下がった、

だからこの食品には血圧を下げる効果がある!

と紹介されているのを耳にすること、ありませんか。

 

平均への回帰という現象を理解できていれば

だまされないですみそうですね。

 

 

【参考文献】

  1. 佐々木敏. わかりやすいEBNと栄養疫学. 2005.

 

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