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低糖質と低脂質、ダイエット効果があるのはどっち?

低糖質食の人気は衰えるところを知らず、

今でも低糖質をうたう商品がお店に並んでいるのを目にします。

 

その効能は色々あると言われているようです。

 

それでは、ダイエット、つまり減量のために、

低糖質食は効果的なのでしょうか?

 

それにこたえる研究があります。

 

肥満の人たちを低糖質食と他のダイエット食(低脂質等の対照食)を摂取する群に分け、

それぞれの群の体重変化を調べた複数の研究結果をまとめた研究です(文献1、図1)。

こ研究では、低糖質食でも他のダイエット食でも、どちらの食事でも体重は減少していて、

効果はほぼ同じであることが示されています。

 

体重が増える原因は、摂取するエネルギーが消費するエネルギーより多いことにあります(文献2)。

つまり、エネルギー摂取量を減らせば体重は減るわけです。

 

そうであれば糖質にこだわる必要はなく、

その対象者さんが摂りすぎている栄養素を調べ、

その栄養素を減らす方法のほうが効果的です。

 

低糖質と低脂質、やせるのはどちらか、の答えは

「その結果エネルギー摂取量が減ったのならどちらでもやせる」です。

 

低糖質ダイエットでやせた、とおっしゃる方は、

その食事のせいでエネルギー摂取量が減ったのが原因なのでしょう。

 

ダイエットに必要なのは、巷にあふれているダイエット法ではなく、

今の食習慣を調べる「食事アセスメント」であることを、

食事指導の際には頭に入れておきたいところです。

 

【参考文献】

1. Naude CE, et al. PLoS One 2014; 9: e100652.

2. 厚生労働省. 日本人の食事摂取基準2015年版. 2014.

 

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